アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

大井川鐡道普通客車レ

2023年6月19日から7月13日にかけて、大井川鉄道で旧型客車が通常電車で走っている普通列車を代走するという企画があった。
早速夏休みを消化する名目で静岡に出かけた。

 

私は4年前にも大井川鐡道の客車にだけ乗りに来てトーマス(SL)には目もくれず金谷ー千頭間をひたすら往復するというツアーに参加したことがある 。それ以来4年ぶりである。

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金谷駅から新金谷駅まで歩き、「プラザロコ」で軽く買い物をして庁舎の列に並ぶ。最初は客車2両で始まったらしいが、6月30日から3両編成となり、座席にも余裕ができて間違いなく座れると見込めるぐらいの客数だった。

 

以前のツアーは限られた駅への停車だったが、この列車はただの普通電車の代走なので新金谷駅を出ると代官町・日切・合格・門出と順に停車していく。
ELプッシュプルのため、ものすごい車輪の軋む轟音が停車時に響く。
合格駅はかつて五和駅と呼ばれていた。縁起がいいということで改称した駅だが、そんな理由付けでいいのか…と当時思った覚えがある。
門出駅はインターチェンジに近く商業施設が隣接しているためバスツアーに組まれやすく、新金谷駅を凌駕するほどの人出を見せていた。
神尾駅に近づくと右側に大井川が見えてくる。福用駅付近は昨年大規模な土砂崩落があり、当時ニュースで見て大きく話題に上がったものである。

大井川



台風15号の被害の影響で家山-千頭間は未だに不通のまま。
川根温泉笹間渡駅までは今年中に復旧するらしい*1が、その先は莫大な費用がかかるということで復旧も未定とのことであった。
その先にアプトラインがあるとはいえ、以前から千頭までの区間は全然1両で足りてしまうほどの客数と感じていたので行く末が案じられる。家山まででもSLは走れるわけで…。

この普通列車は3両の客車をつないでいるが、真ん中のオハ35という車にだけ客が集中していて前後の車はそこまででもなかった。ただ今日は日曜日だったのですべての車でボックスが埋まるぐらいの客が乗っていた。

オハ35

1往復で帰る人も割といたが私の周りに座っている人は(私を含め)皆フリーきっぷを片手に3往復している変人ファンばかりであった。

金谷駅にEL/SL列車が入るのは珍しい

この列車の見どころは車掌氏のキビキビとした動作。

3往復全てで車内販売がある。どんどん売れていく弁当の最後の一個を何とか確保することができて飢えずに済んだ。

記念掛け紙付き幕の内弁当

乗務員は6人乗っていて、どれだけペイできるのかわからないが、話題になるんであれば1ヶ月に何日かとか定期的に行っていただけるとファンとしてはありがたい。

家山駅(3往復目)

さすがに最後の3往復目は真っ暗。
全員が窓を開けているため車内が虫だらけになり、ニス塗りのオハ客車と相まって持病の鼻炎がひどくなり、くしゃみが止まらなくなった。
予想通り3往復のひとときはあっという間に過ぎた。金谷駅で、最後の客レとなる新金谷行きを見送った後に、掛川まで移動してホテルでくつろいだのであった。

*1:2023年10月1日復旧予定。