アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

魅惑のウズベキスタン・カザフスタン(7)白銀都市アルマトイ

タシュケント空港7:20→9:50アルマトイ空港 HY761

朝4時に起床。
ヤンデックスを呼び空港へ向かい、ウズベキスタン航空でウズベキスタンを飛び立つ。

なぜかタシュケントから韓国への直行便が取れず、カザフスタンアルマトイを経由して帰る、というルートになった。

この旅行で誤算だったのが下記の2点。
・最もGWの幅を取れる4/29,5/6にタシュケントを発着する便が取れなかったこと
・水際対策緩和の情勢で、航空券を予約したあとに成田直行便が復活したこと
事前に準備しすぎた結果裏目に出るというのはあまりない経験だった。
このために、

・4時台起床が3日
・夜行列車3泊

という、行程表を見て青ざめるほどの旅程になってしまったわけである。
旅程が過酷になった原因の半分以上はモイナク観光を選択したことが大きい。まあ序盤メドレセばかり見ていたので、旅程の味付けという面ではあながち間違いではなかったけども。

ウズベキスタン航空 アルマトイ

短時間のフライトにもかかわらず国際線なので機内食がバッチリ出る。特に問題もなく1時間半のフライトでアルマトイ空港に到着した。

カザフスタンの第一印象は日本人に顔の似た人が結構多いという感じだった。
カザフ語はロシア語のキリル文字調なので、異国感がさらに増した感じがする。

私は昨日携帯が使い物にならなかった教訓から、アルマトイ空港でデータSIMカードを購入することを至上命題としていた。

タシュケント空港は分かりやすいところにSIMカードが売っていたのでアルマトイも同じような感じだろうと高を括っていたら、空港でsimカードを売っているのは実質的に1店舗しかなかった。それも出発ロビーの端の方にあるなんだかよくわからない売店だけだった。

窓口のだるそうなお姉さんにSIMの設定をしてもらい開通。やはり通信手段がある安心感は何者にも代えがたい。

路線バス92番で市内へ進撃…と言っても今日は特にやることが決まっていない。

当初はメデウという山麓にある観光スポットの訪問を計画していたが、私は昨日ぐらいからこの自らが設定した過酷な旅程に嫌気が差し始め、身体の疲労も完全に癒え切っていなかったので、町中巡りだけにして残りは休むことにした。

街中到着後、ゼンコフ正教会と公園を回る。教会はアルマトイ随一のきらびやかな観光地と言えると思う。

ゼンコフ正教会

今日は天気が良く装飾がいっそう美しく感じられた。

公園の東寄りには「28人のパンフィロフ記念銅像」がある。
第一次・第二次世界大戦で散った英雄の若者たちを称えた像らしいが、像のインパクトがすごい。どんだけ大きいんだと思わされる。

28人のパンフィロフ記念銅像

アルマトイソ連が作った旧首都であり、計画都市なので、このようなソ連時代の遺構がここに限らず、各所に残っているらしい。

その後地下鉄に乗車。アルマトイは地下鉄は1路線だけだが、タシュケントに負けず劣らずのスケール。特にソ連建設区間は駅構造のスケールが現代と段違いでメッセージ性もかなり大きい。

アルマトイ地下鉄 ライムベク・バトゥーラ駅(Райымбек батыр)

地鉄を全て完乗。・・・と言っても往復しただけであとはホテルで休んでいた。

ホテルで休んでカザフスタンのテレビを何と言っているのかもわからずただぼーっと見ていたが、移動してばかりの旅行だったので、すべて終わってから振り返って思い出すのは意外とこういうところである。

夜、なかなか日本国内では食べることのできない本格グルジア料理を食べたかったので、宿の近くにあるグルジア料理屋へ足を進めた。

ここで食べたシュクメルリと一連の料理は、私が旅行で経験した中でも屈指の思い出に残る料理だった。

シュクメルリ(右)

シュクメルリは日本で一時期流行った某松屋の料理よりも、じゃがいもがふんだんに使われており非常にスケールの大きい料理と感じた。

この旅行は終始慌ただしい移動が多く、アルマトイで過ごしたひとときは本当にこれで旅行を終わらせられるという気持ちで満たされた。

飛行機取った時点ではこのルートが不本意であったので、不満たらたらであったが、結果的にはタシュケントの後にもう1都市あったというのは大きく、これ以上ない心身の清算ができたように思う。

食事及び酒の美味さに感慨にふけること一入であった。終わりよければ全て良しとはこのことですね。

 

tabi-iki.com

満足してスーパーに寄った後、ヤンデックスタクシー空港に戻り深夜便で韓国へ戻る。もうあとは帰るだけである。

 

アルマトイ空港1:10→9:50仁川空港

エア・アスタナでは真夜中に機内食が出て、半分寝ながら食事を取った。

エア・アスタナ

韓国に戻ってきて、まだ外国といえども今までの環境を思えば戻ってきたも同然の感覚である。時差も相まってかなり眠い。

中央アジア諸国では通信環境が整わずブログを書くことすらままならなかった。韓国に戻ってきて日本人を多数見かけ、東アジア人たるものもう塒に帰ってきたなという気分になった。(おわり)

 

 

 

 

 

 

 

(完全なおまけ)

仁川空港12:00→12:55水原13:42→13:50義王「韓国鉄道博物館」

成田行きの飛行機までかなり時間があったので、ダメ押しで義王にある韓国唯一の鉄博を訪問することにした。

義王は仁川空港から鉄道を使うと遠回りになるので、水原までバスを利用。

水原駅は想像以上に大きな駅で、西端の方にあるロッテマートまで歩き買い物をしていたら軽く1時間弱経ってしまった。
水原から義王へ移動。この博物館は1号線義王駅の東口から南へ徒歩10分ぐらいのところにあり、首都圏電鉄の車窓からも見える。

国鉄道博物館

鉄道博は子供連れが多く賑わっていた。 展示車両が屋外に約10両ほどあり、資料館もある。かつての秋葉原交通博物館を思い出す。この展示量で2000ウォン(約200円)は破格と言っていい。

資料館では、Google翻訳アプリを形に展示を読む。南北に鉄道をつなげるために政治的に色々な駆け引きが行われているようだが、険しい道のりを感じさせられた。

展示

韓国の電化初期の車両やDCを見られたので満足した。

売店はあったが食料品が多く、土産らしい商品はあまりなかった。

義王15:10→15:44新道林15:50→16:01喜鵲山16:04→16:16金浦空港16:18→16:55仁川空港

遠回りとはいっても、鉄道のほうが圧倒的に安いため帰りは鉄路。

 

これで長い旅が終わった。
反省点はただ一つ、次の日仕事なのに21時に帰国する便を選ぶなということのみ。他は何の悔いもない。
最近は短期間の旅行が多かったので完全燃焼した気分になった。この余韻だけでしばらく暮らしていけそうである。(おわり)