2017/9/16
翌朝6時、起床すると廊坊市(天津と北京のあいだにある市)を走っていた。定刻着。
北京南駅では何を食うかさんざん悩んでスタバのハンバーガーセットにすることにした。
しかし、バイトの店員に話しても全然通じず。結局桃ジュースしか頼めなかった。やっぱり台湾や香港のようにいかねぇなぁ…空腹で故宮に行くのは憚られたので、バーガーキングで朝飯。結局朝だけで1,000円近く使ってしまう。
北京南駅は一人旅の強い味方である。構内だけであらゆるファーストフードが揃っているので店選びに全く苦労しない。同じ店が複数あり、スタバは3つ、ケンタッキーが2つあったりするので何周しても地図を覚えられなかった。
まず、いの一番に見たかった天安門へ。
安全検査に時間がかかる。中国各地から来たお上りさん団体が多く、動線が厳格なほど守られている。
よく写真を撮ると公安に叫ばれるとか言われるが、この時は写真ぐらいで怒られなかった。
天安門の通行料は15元だが、半分ぐらいの観光客は切符売り場を素通りしていたような感じがあった。
故宮で日本語ガイドを借りた。この人の数は万里の長城も思いやられる。
神武門を出た頃にはクタクタ。1時間ぐらい観光して、出場。
神武門の目の前には、景山公園がある。せっかくなので山頂の堂(万春亭)に登って故宮を一望。
見事に霞んで、PM2.5を直に体感。ガイドブックのとおりには見えない。
天安門・故宮は一方通行のため神武門から出ると、入口から2キロ近く離れた景山公園のある北側に放り出される形になる。近くに駅はなく、バスで天安門入口に戻るのが一般的とされるらしい。
結局バスの乗り方がよくわからないので、景山公園から一番近い、6号線の東四駅まで歩いて地下鉄に乗ることにした。
1.5キロあり、なかなかの距離だった。
いくら鉄道が好きでも、素直にバスかタクシーに乗ったほうがいい。
でもこの時、初めて大陸の街を自分の足で歩いたのだ。
この後は天壇と動物園に行くつもりだったが、故宮が広すぎて足腰が限界で、動物園だけ見てホテルに帰り休むことにした。
中国にはコインロッカーがなく手荷物預かりが主流であることが、痛手であった。
動物園はパンダを見てちょくちょく休憩をはさみながらも、全体の4割ぐらい見たところでリタイア。
北京駅前は、アジアの坩堝のようだ。駅舎に威圧感がある。ここからモスクワや平壌に行く列車が発着していると思うと、ユーラシア大陸の一端にいるのだなと気持ちが昂った。
数年前までは色とりどりの客車が走っていたが、順次中国国鉄伝統の「緑皮車」と呼ばれる塗色に変えられているらしい。
いまだに客車がメインであるのがうらやましい。
さて夕食。
北京南駅で根負けしたので、夕飯は中国チェーン店「呷哺呷哺」に挑戦。
この店はしゃぶしゃぶのファーストフード店。
しゃぶしゃぶなんて回転率の悪そうな食事だが、人民で大盛況だ。
北京のあまりの英語の通じなさに辟易していたので、機場線の始発駅である東直門駅の店なら、多少外国人慣れしてるだろうと思い、ホテルに荷物を放り投げ、地下鉄に乗り駅直結の「銀座mall」へ。
しかし、全くの甘い予測であった。
54元のセットメニューを頼むと、店員の人が一生懸命説明してくれるのだが、まるで何言ってるかわからん。
セットだから鍋の味と野菜の量などを指定しろ、といっているようなので適当に指す。
そのあとも話しかけられる。「量が多いけどいい?」みたいなことを言っているようだ。察して適当に相槌を打って金払ったら、2人前はあろうかという野菜と肉が出てきた。
ただ今日は昼を食べていなかったので好都合と取り、8割平らげた。
地球の歩き方によれば、中華の嗜みだと頼んだ食事は全部食べなくてもいい、ということなので、それに随う。日本人でも充分食べられます。言葉の壁はあるが、選択肢の一つに入れてもいいと思う。
帰りは建国門駅の近くのセブンイレブンに寄ってホテルに帰った。
20時を過ぎ、街灯が主要道にしかないから、なんか街が薄暗くて一人だと心細く、自ずと早足になった。
ホテルに帰って歩数計をみると、普段の3倍は歩いたようだ。疲れ果てて、寝落ちした。