アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

10年目の台湾旅行(1)【彰化・集集線】

私は2014年の成人の日の三連休に、初めて自力で海外に出かけた。その行先が台湾だったわけだが、それから実に10年が経った同じ三連休の節目の旅行となる。

この節目となる旅行の目的。

・前回未遂した彰化扇形機関庫に行くこと
・未訪問の台南駅で下車し、地下化目前と言われる旧駅舎をこの眼に焼き付けること
・以前台東の店で購入した鞄を買い直したい

 

羽田空港5:00→7:55台北桃園空港 IT217

タイガーエアの激安ぶりに根負けして、またこんな時間に旅立ち空港泊をするエクストリーム旅行になった。この便に乗るのは5年ぶり2回目。京急線の終電で空港入り。

台湾はコロナ前に比べて全然航空券の値段が下がらないので、普通に航空券を取るとすぐ往復6万などになってしまう。

航空券を安くするための苦肉の策だが、とにかく気力と体力が必要な便である。しかし、主に仕事が原因による気力の衰えは正直隠せなかった。毎度毎度私は旅行を計画する自分に言いたくなるが、こんなに深夜や早朝に及ぶような拘束時間の長い旅行を作るなと強く言いたい。
航空券を取ったのは早かったがその後次々に旅行の前後に仕事が立て込んで、なかなか前回のようにテンション高く入れなかった。
おまけに横になったベンチの位置がモノレール駅の近くで非常に肌寒く、かなり寝冷えしてしまった。
冬期、深夜の羽田空港は想像以上に寒いです。暖かくしてくることを勧めます。私は日本より暑いとされる国に、薄着しか持って行かないで結局冷房が強すぎるなどで痛い目を見る……というケースが最近多い。今回もこの後そうなる。反省材料であり、改善していかないといけない。

約2時間半過ごした場所(羽田空港第3ターミナル)

2時半までベンチに横になりチェックイン、そのままラウンジへ直行し1時間ほど寝た。そのあと搭乗口へ。まあ機内では案外寝られたので良かった。なんとか桃園空港に到着。

ここでは、今回ならではのエンターテインメントが1つある。

「台湾5000元キャンペーン」という個人旅行している外国人旅行客に抽選で5000元がプレゼントされるというものである。

go-taiwan.net

QRコードを前日までに専用サイトで発行して、桃園空港でそのQRコードを専用機にかざすと当落がわかる。


大して当たらないだろうと思って特に何も考えず無心でやったら、なんと当籤してしまった。

隣のカウンターで5000元がチャージされた悠遊カードが渡された。
いやー、とにかくありがたいというほかないですね。
無条件で5000元が手に入るというのは円安祭りの今、なかなかにアドバンテージとして大きいものです。
私の後ろのカップルも当選していたので、あながち当選率は低くないのかもしれない。

幸先はよい


いや何という幸先の良さ。この出来事が、一気に羽田空港での圧倒的な寝不足ネガティブ思考を打ち消してくれた。

 

account-it-dentist.hatenablog.com

桃園空港→高鉄桃園→高鉄台中/新烏日→

ここからはいつものように列車を乗り継ぎ、彰化到着。

この目的は前回臨休で見れなかった扇形機関庫を意地でも見るという、その一点だけである。
今回は難なくやっていたのであっさり入園。良かった・・・やっと1年前の忘れ物を取り返しに来られた。

無料でしかも現役の施設なので、思ったよりは小規模というのが感想。
この日はR100系の機関車が多く展示されていた。展示されている車両は日によって変わるらしい。

彰化扇型機関庫

扇形機関庫の横に「戸羽機関車園区」という子供向けの施設があるが、本当に子供向けである。このエリアに入ると機関庫に戻れないので注意。

彰化駅のロッカーが全ていっぱいで「行人房」も休憩時間にかぶってしまって、スーツケースを抱えながら観光していた。彰化駅のコインロッカーはかなり少ないのであまり当てにしない方がいい。実際ここに被害者が1人いる。
ただ持ち運べて、扇形機関区を見る程度なら預けるほどでもないと思う。*1

彰化13:15→田中→二水14:40→15:13集集 集集線

思ったより扇形機関庫の観光が早く終わってしまったので区間車で田中駅に移動。

この駅はしなの鉄道の田中駅と姉妹提携している。その展示を見るためだけに降りた。展示は千葉大多喜城の甲冑等が揃っていた。田中駅舎自体が古きよき台鉄の姿という雰囲気が残っていてよい。

 

台鉄・しな鉄提携5周年記念ボード(田中駅)

 

彰化〜台南間の駅は割とリニューアル前の駅舎が残る駅が多めのように感じた。

二水駅からは集集線に乗り換え。集集線は私が唯一、台湾国内で一度も乗ったことがない台鉄路線となっていた。

集集線は途中の集集駅から終点車埕駅の間が災害で運転見合わせになっており、再開の目処が立っていない。今回は集集駅まで乗りつぶす。

ディーゼルは4両編成でなぜか一部の号車だけやたらと人が集中していたが、その他の車両はガラガラだった。

集集線 集集駅

集集駅はひなびた田舎駅なのかと思ったらちゃんとした老街もあるし、セブンイレブンファミリーマートもしっかりある。全然栄えてんじゃんという感じであった。内湾線の内湾駅も似たような雰囲気だったのを思い出す。

窓口に頼み込むと入場券等を買うことができるらしい…という前情報を見ていたので、駅員のお姉様に頼んでスマホを駆使しながら説明し一通り出してもらった。まあこれで集集駅に来た証明にはなるでしょう。

集集駅 駅前風景


多くの乗客が水里方面の代行バスに乗り込んでいったが、集集駅に留まって記念撮影に励むカップルや家族連れも結構いた。

集集15:58→16:30二水16:36→16:48斗六17:08→18:07台南 

集集折り返しの田中行きは時刻表上では二水で僅差で区間快速に接続することになっていたが、外国で1分接続などするはずもなく、素直に後続の列車に乗り斗六駅で自強に乗り換え。

70km以内の乗車だと悠遊カードを使えば普通車料金(しかもICカード割引価格)で乗れるらしい。そんなルールがあったなんて…盲点というか初耳だ。
ただし新自強・普悠瑪号・太魯閣号は乗れない。特に新自強号は間違える客が多いらしく、駅のいたるところに張り紙がしてあった。そりゃ間違えるだろうというネーミングだが。

今までの長年の習慣ですでに切符を予約して乗るという頭しかなかったので、そういうやり方があるのか。
私が初めて来た時、悠遊カードは台鉄ではごく一部しか使えなかったので刷り込みとは恐ろしい。

台鉄台南駅 到着
(台南は台湾直轄市のなかでは、2024年1月現在地上ホームが残る最後の駅となっている)

台南駅に到着しホテルにチェックイン。早く横になりたいが今日の昼以降、肉圓しか食べていないため、腹ごしらえをしないと休みようがない。

南側のロータリーまで歩いて肉粽屋に突撃した。

 

19時半で閉店目前の時刻であったので、客は私と何人かのグループしかいなかった。

再発號肉粽 夕食(290元)

粽と白飯を頼んだ後、粽ってよく考えたら米料理じゃんということに気がつき、結果的にご飯3杯ぐらいの食事になってしまったのはご愛嬌としておきましょう。
魚のスープは団子に全く味がなかったが、それ以外は美味しゅうございました。これ見よがしに色々頼んだのでお腹いっぱい。計290元。

(つづく)

*1:途中に地下道があるのが少しネックですが…