アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

十勝・日高スローライフ(4)

いつものように寝坊…

目覚まし3個はかけないと…

平日に毎日6時15分に起きている身としては、いくら旅といえど休日なので寝てたいという思いが、ついつい先行してしまう。熊本のときと同じことをやらかしていて進歩がない。どこまでも自分に甘い…

ポジティブ思考と自分に甘いことを混同させてはいけない。こんなことを繰り返していては「劇薬」としての夜行バスを使わざるを得なくなってしまうなぁ。

 

休日ならダイヤ的にアウトだったが、今日は平日なので、寝坊してもなんとか同じルートを維持して旅ができる。

ただ、やはり襟裳岬を素通りは悔やまれる。

 

 

◆帯広駅9:35→11:57広尾 十勝バス

 

帯広駅から広尾まで、バス停の数は145個。陸別線より多い。

きのうの陸別線は終端に近づくとバス停が疎らになったが、広尾線は全くペースが落ちない。

川西〇〇号・大正〇〇号だけでバス停が30近くある。運転士さんは上着をかける位置を替えてまで、私に前面展望を見せてくれる気の利いた人だった。

途中、忠類で休憩があり救われた。朝、コーヒーを飲み過ぎたせいで、限界に近かった…

 

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乗客は短距離利用が多く、全線にわたり5~10人程度だった。

中札内村より大樹町のほうが人通りが多いのは、関東人にとって意外だった。

 

広尾待合所は旧国鉄広尾駅そのまんまだった。

屋内にある広尾線鉄道記念館を見学。

昭和62年の広尾線廃止を機に開設されて以降、展示モノに全く手が加えられていないようだった。

未だ鉄道の残滓に触れられる愛国・幸福・広尾、道の駅になった大樹、痕跡すらない豊似・野塚、代替バスすら通らなくなった依田と、廃線後の駅の姿は様々だ。

国鉄末期、広尾駅には朝夕しか列車が着かなくなっていて、今日乗ったバスのスジはなかったようだ。この本数では使おうと思っても使えなかっただろうなぁ…

 

◆広尾12:30→14:20様似 ジェイアール北海道バス

 

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広尾から庶野までの道路を黄金道路といい、その由来は建設に莫大なカネがかかったからとの事。確かに長大トンネルや覆道がとても多く、かなり金がかかっているのが素人目にもわかった。

特に長大な「えりも黄金トンネル」はその筆頭格。

国土の均衡ある発展のためには必要な道路なのだ、と理解することにする。

 

この黄金道路の区間では、「次は、奮部です…」のような停留所のアナウンスはあれど、どこにバス停があるのか、全然わからなかった。

 

百人浜あたりの風景で、襟裳は何もない場所の意味がようやくわかった。一度きりではなく、この反省を踏まえてまた来ることはきっとあると、前向きにとらえることにする。

 

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乗客は2人で、襟裳岬でおじさんが降りたので、そこからは様似まで1人。

このバスを降り、襟裳岬から広尾方面行きに折り返せば帯広から日帰りができることに今更気づいた(平日のみ)。

 

この日勝線のダイヤは、私が時刻表を見始めた平成17年からほとんど変わっていない。

平成15年ごろに廃止寸前まで行ったとインターネットで読んだことがあるが、そこから13年間も生き延びているのは喜ばしきこと。

ただ、日高線が走っていた時のダイヤを基準に接続等が考慮されているため、不通になってから代行バスと全く接続がかみ合わなくなり、札幌方面からの日帰りを阻む一因になっている。

静内以北からの襟裳岬日帰りは、平成28年現在のダイヤではできない。

そもそも土日ダイヤを敷く必要があるのかという感じもするけどね…

 

 

えりも町に入ると昆布作業をしている海女のような人をちらほら見かけた。

 

様似駅観光案内所でつぶめしを配達するサービスを行っているという情報を目にし、当てにしていたがあいにく売り切れ。

案内所の人の紹介により、役場前の喫茶店でつぶめしカレーを食した。途中で地元のおばさんグループが現れ急に賑やかになり、バタバタして申し訳ないとおかみさんに言われた。

 

様似市街は意外と店に困らない。しかし、今日は寒いなぁ…

 

 

◆様似15:50→17:44静内 日高線代行バス

 

これまでのバスとは違い、乗降がなくてもバス停に停まりドアを開閉する。

 

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日高線をもし復旧させるなら、過去の乗って残そう運動のような論理ではなく、公共交通の存在意義に迫る必要があると思うが、その険しさは計り知れない。

ただ、線路は錆びついていても概ねきれいに維持されているように見えた。再開すればすぐ走れそうだった。

 

乗客は様似から2人、東町で8人、すぐ浦河でまた4人程度になり、日高三石から1人になってしまった。

鉄道の時よりも減っているような、減っていないような…?

 

 

◆静内18:07→19:51鵡川 日高線代行バス

 

観光タイプの車両。乗客18人で、ほぼ学生。この旅で最多の人数。

静内がとんでもなく都会に感じた。家屋の色が、十勝と比べて小洒落ていて日高地方を感じる。

 

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美しき夕焼け。

大狩部~厚賀間の問題の箇所は地形に阻まれて道路からは見えず。移設するなら、新たにトンネルを掘るしかなさそう。

 

この区間の詳細はホームページにも載っていたが、日高線関連の報道を見ていると、北海道のマスコミはJRをいじめすぎじゃないかと思ってしまう。

すぐそばに自分たちが高規格道路を誘致しておいて、廃止・減便反対とか、そんな事言える立場なのかと思ってしまう。

北海道という場所は、マイレール意識が根付きにくい土地なのかもしれない。

 

 

新冠・厚真・富川で学生が全員下車。富川からは、乗客2人。委託だからか、運転士がガラケーで乗客数の報告をしていた。

静内から富川なんて、私の通勤時間とまるで同じだ。お疲れ様・・・

 

 

鵡川19:59→20:26苫小牧20:43→21:03南千歳21:09→21:12新千歳空港21:50→23:30羽田空港 日高・千歳線・ANA988

 

乗客2人。私と、駅舎で男子とイチャイチャしてた女子高生。この人は勇払で降りた。

 

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暮色蒼然たる原野の中を疾走。もはやアトラクションに近い。夕闇の中ではあったが、夜8時とは思えないほど夕陽が差していた。夏至に近いだけある。

 

浜厚真駅は東港フェリーターミナルの最寄駅だが、途中の農道に熊が出没するらしく、自粛勧告が出ているのを見たことがある。

まあ確かに、この環境では納得がいく。日高線は動物との戦いという宿命を背負った路線でもある。

もう、違う人生を歩んでみたいと、車窓から見える苫小牧の民家に飛び込みたくなった。