アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

北東北湯ったり紀行(1)<龍飛岬>

■上野22:00→8:20青森駅前 パンダ号(弘南バス)

当初はこれに乗る予定ではなかったが、当てにしていた「東北ローカル線パス」が今年は発売されなかったので、急遽乗ることに決めた。

車内は春休みを迎え故郷に帰ると思われる学生が多かった。1人で2座席を占有できるぐらいの乗車率で、女性専用車のほうが混んでいる感じだった。

車内は4列であることを斟酌すればそれほど悪いサービスではないと思ったが、いかんせん安価便のため乗っている者のマナーがあまり良くなかった。

 

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青森駅の商店街にはRIP SLYMEの「楽園ベイベー」が流れていたが、あまりにも季節外れ。

 

市場の「のっけ丼」を食べようかと思ったが、店が始業であわただしい様子だったのでやめた。

結局毎回のように寄っている「おさない食堂」で、けの汁ラーメンをいただいた。

 

このあと紆余曲折あり、結局翌日に市場を訪れることになる。

 

■青森10:38→11:17蟹田11:21→12:00三厩 津軽線普通

津軽線は、なんとなくゆったりしたローカル線の旅が楽しめる路線だと思っている。

三厩まで乗りとおしたのは5人だった。

 

三厩12:10→12:42竜飛崎灯台 外ヶ浜町営バス

片道100円。

途中の診療所で地元の人が多く乗りこみ、一時10人ぐらいに膨らんだが、結局龍飛まで乗っていたのは自分だけだった。

運転手のおじさんは乗客の住んでいる場所をほとんど把握しているようだった。

 

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前々から地図を眺めて思っていたが、三厩は不思議な地名が多い。

バス停にも、宇鉄(うてつ)・鐇泊(まさかりどまり)・梹榔(ひょうろう)・梨ノ木泊(なしのきどまり)など、由来を探りたくなる地名がいくつかあった。

 

津軽線の奥内~蟹田間でものすごい強風が吹き荒れていたので、竜飛岬では暴風を覚悟していたが、そうでもなかった。

 

竜飛岬に来た最大の目的は、以前上り下りできなかった階段国道に足を踏み入れることだった。

 

しかし、まさかの「通行止め」…

あっけなく目論見はついえてしまった。

 

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しょうがないので隣の階段村道を登り、竜飛崎灯台に向かった。

この日は下北半島と北海道福島町が少しだけ見えた。

 

それにしても、あたりを見渡してもぜんぜん人がいない。

漁港で働いている土地の方々はともかく、それ以外は町営バスの運転手と自分だけがこの一帯を占有しているような感じだった。

西側のシーサイドパーク界隈を歩いていても、誰一人出会うことはなかった。レストハウスも休みだったし、竜飛岬は夏に来るべき場所なのか。

 

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歩いているうちに天候が悪化してきたので、「青函トンネル記念館」に駆け込んだ。

ここも近年まで冬季休業していたが、最近展示館だけ空けることになったらしい。

受付のおじさんに入館料を払い、一人で青函トンネル誕生のシアタービデオを観ていた。

 

私は青函トンネルが悲劇だと思うのは、作っている最中に時代や人の考えがあまりに変わってしまったことだと思う。

最近では閉鎖するのが一番合理的な手段だ、などという極論まで出る始末。トンネルの偉大さを伝える証左になっていた海底駅も廃止されてしまった。

しかしだからこそ、この建物が後世にトンネルの歴史を伝えていかなければならない。

 

■トンネル記念館前14:17→14:47三厩 外ヶ浜町営バス

帰路は閑散としていた。

 

三厩15:19→16:53青森 津軽線普通

津軽浜名で高校生が少し乗ってくる。

車窓から見る限り、今別町内では「祝 奥津軽いまべつ駅開業」というステッカーのようなものを貼っている民家が多数見られた。

おそらく町が配っているのだと思う。

開業後のことは別にして、この寒村に新幹線の駅ができることは何十年かに一度の大事件なのだろう。

 

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青森では夕食として前回同様「味の札幌 大西」へ行った。

 

■青森18:24→18:29新青森 奥羽本線普通

新青森の駅前は3年経ってもあまり発展した感じがなかった。

この日は徒歩10分ぐらいの場所にあるネットカフェに泊まった。「それ町」を13巻まで読了。

 

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