アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

秋田県北旅行(2)【五能線2527D】

2019年8月3日(土)

五能線2527D(当時は2523D)寝台特急あけぼのは、2010年12月の新青森駅まで新幹線が開業したダイヤ改正まで東能代で接続を取っていた。
時刻表を見るたびにいつかは乗り継いでみたいなと夢見ていた。

結局現役時代に下りあけぼのに乗ることは叶わなかったが、「列車+保存車」という形で実現して何年もの空白をようやく埋めることができる。

 

現在は昼間に普通2531Dや快速3524Dという昼間帯の乗り通し列車が新設されたので、無理にこの列車で五能線を完乗する必要はないが、まんべんなく小停車があり、休息を挟めるので旅には向いている。
また昼間を走破するキハとしては唯一ワンマン運転ではない。定番のリゾートしらかみも快適でよいが、キハ40・48の旅もまた外せないのだ。

今夏以降東北のキハが置き換えられていく予定で、東日本からキハ40系列がほぼ姿を消すのが確定していることも、実現を後押しした。
まあ、いつもそう。鉄道好きはいつも去るものを追う宿命を背負っている。

 

鷹ノ巣6:43→7:10東能代7:23→11:55弘前 奥羽・五能線

木曜日から風邪を引いて未だに癒えないどころか悪くなる一方だ。咳き込みながら乗り込む。朱色3両。国鉄時代の写真と何も変わらん。

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3両編成。30人以上乗っていたが、最初の能代で大半が下車。

向能代から鰺ヶ沢まで最後尾1両は締切となる。北海道や四国では当たり前の光景だが、JR東日本で一部の車両が締切となる列車はあまり記憶にない。

 

岩館〜北金ケ沢間が五能線の白眉。逆に言えばこの区間に乗らなければ五能線に乗りに来る意味がない。
日本海と奇岩の立ち並ぶ様を眺めると日々のストレスが和らぐ。特に岩館~大間越間の絶景区間では徐行運転もしてくれた。
深浦より青森側は意外と人家があることに驚く。

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あきた白神以降は閑散とした車内だったが、十二湖からはぽつりぽつりと観光客が乗ってきた。混雑というほどではなかった。
ボックスシートは当然だが海側はいっぱい、山側は空きだらけ。


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北金ケ沢で行き違ったリゾートしらかみは満席だった。この駅からは地元客も徐々に増え始め、2両のボックスはほぼ埋まっていった。

 

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鰺ヶ沢からは日本海から離れて田圃を走る地元輸送の路線に変わる。
川部から奥羽線に入ると一気に滑らかな走りになり11時55分定刻に弘前到着。こんなところにも台湾人が!

今回は五能線がやたらと推される理由について、自分なりに答えを出すこととしていたが、やっぱりこの線の魅力は日本海を眺められる時間がとにかく長いということだろう。
次、何かの目的や縁があって来るときはおそらく津軽鉄道ストーブ列車の季節だと思う。
乗り通した達成感はあまりなかった。4時間半も乗ったのにあまり特別のことのように思えていないのも人としてどうなんだか。とにかく今回の乗車で自分の中では未練はなくなったので良しとする。

 

空腹でしょうがないので、弘前駅のそば屋で「幻の津軽そば」を食す。

津軽そばは関東で食べる一般のそばよりも少しもちもちしている感じ。麺が切れやすいなと思った。

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弘前12:42→13:26大館13:36→14:13十和田南 奥羽・花輪線

 

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退屈だ…

 

(その3へつづく)