アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

お忍び只見線訪問

烏山線編からの続き)

会津若松600→[423D]→804会津川口815→[代行バス]→905只見930→[2423D]→1043小出

 

 

只見線に乗りたいという欲求は昨年の暮れぐらいから芽生え始めていた。

というのも前回(2008年)、年の瀬に雪景色を期待して来たにもかかわらず、全く雪がなくてがっかりした思い出があるからである。

雪国の人の苦労を考えると悪いが、豪雪の中を走る只見線が真髄だという考えを捨てきれなかったのもある。

 

 

朝5時の時点で、只見線下りは通常運行とのことだったので、まだ暗いなか、駅へ向かった。

 

この旅行で最も懸念していたのは、只見線に乗ってる最中に次の列車が運休にならないかということだった。

会津若松で情報を知ったなら、サッと磐越西線にルートを替えれば新潟に出られる。でも会津川口あたりまで進んだ後に「只見―小出間運休」なんてことになったら目も当てられない。

ある意味、レートの高い博打だ。

 

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乗客は10人程度。

半分ぐらいが会津坂下で降り、その後は会津若松から乗っていた人と途中で乗ってきた学生の計7,8人で推移した。

 

西若松から会津坂下までの区間はこの列車が最初に線路上を走るので、ところどころ雪煙を上げて突き進む。

 

10分程度は遅れるかなと覚悟していたが、なんと会津川口には定時に到着した。保線の作業員の方々のおかげといっても過言ではない。

この先も除雪する作業員の方々を幾度も見かけることになり、小出に着くまで計30人ぐらい見たと思う。

 

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会津川口からは災害により代行バスとなる。

 

運転手のおばさんお姉さんに、万が一だけど只見からの小出行きが運休になる場合もあるからね、といわれた。やっぱりそういうこともあるんだなぁ。

 

代行バスは6,7人乗っていた。途中の会津大塩で降りた人がいたが、地元の人なのだろうか。

眠くてうとうとしていたら、只見駅前についていた。

 

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この駅はまちづくり観光協会というのが駅内に入っていて、只見町の特産品を販売していた。

不通になってお客さんが只見駅で乗り換えるようになったせいなのか、なんだか以前来た時よりも活気があるような気がした。やはり人がいてこその駅である。

 

まだ夏に只見に来たことがないので、次回はここでレンタサイクルでも借りてみたい。

何人かが「小出行き、来ますよね?」と作業員の人に聞いていた。心配なのは皆一緒だなぁ。

 

只見9時30分発の小出行きは2両編成で、青森で走っていたはずの赤いカラーのキハ48を繋げていた。

 

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数年前まで営業していた田子倉駅を目視。駅名板が剥がされていた。

越後須原あたりから新潟特有のべた雪に変わり、列車は若干の乗客を拾って、小出駅の4番線に滑り込んだ。

 

 

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只見線に乗ったのは6年ぶりで、前回は受験勉強前の思い出づくりだった。

その時の記憶はほとんどなく今回の乗車となったが、改めて只見線はローカル線のなかでも超弩級の路線であることを実感した。

 

正直行く前は不通区間を復旧できないのはJRの怠慢だとばかり思っていたが、除雪している作業員の方々をみていると、さすがにそれも客のわがままなのかなという気持ちになってくる。

 

私のような首都圏在住の民にありがちだが、大赤字を吹聴する前にまず乗ってみるべきだ。

 

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弥彦線編につづく)