アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

南紀旅行 その3

この旅行は湯治の旅といっても過言ではない。

しかし湯の峰では宿に温泉があったので、で有名な「つぼ湯」には入らなかった。

ところでつぼ湯の横の狭い歩道を歩いて行くと、どん詰まりのところに湯峯王子がある。ここも押印帳の地点に入っているが、ずいぶん山奥まで来てしまったと感じる。

 

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8時19分発の市民バスで本宮に出る。

今日は発心門王子へ出てから本宮まで歩こうと思うが、湯の峰温泉を出たこのバスは8時36分に本宮大社前に着くのに対し、本宮大社前からの発心門王子行きは8時22分と9時30分の2本。

湯の峰温泉本宮大社前が4往復、本宮大社前⇔発心門王子が3往復(龍神バス2本+べんりバス1本)。

 

こんな過疎ダイヤではどうしようもないとあきらめつつ、本宮大社前のバス停を降り参拝へ行こうとすると、向こうから緑色のバスが!

おお、あれは龍神バス!

なんと8時22分の便が遅れてきたのだった。今日はツイてるな~、と我々に運が向いていることを実感する。この時点では…

 

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このサプライズのおかげで発心門王子から熊野本宮まで、水呑王子・伏拝王子と巡りながらゆっくりと散策することができた。

途中ではいかにも春の訪れを感じる素晴らしい景観に恵まれた。雨じゃなくて本当によかった。

 

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本宮で土産を買い、熊野の行くべきところはほとんど廻ったので路線バスの紀南病院行き(龍神バス)で熊野地区とお別れ。

この本宮⇔田辺間も路線バスは4往復しかない。これと先ほどの過疎バスをパズルのようにつなげ、綱渡りのように乗るのは旅行好きとして冥利に尽きる。

渡瀬温泉と道の駅中辺路で休憩をとる。路線バスでの休憩は初めて経験した。客は田辺駅に着くまでの約2時間、終始5人前後であった。まあ平日だから仕方ない面もあるが、世界遺産への路線バスがこんな状態で大丈夫なのだろうか。

 

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最後は紀伊田辺から白浜へ。

崎の湯という露天風呂を目指して循環バスに乗る。まさに南紀パスを最大限に使用

 

ところがいざ着いてみると、

「高波のため休業」

 

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・・・・・・Σ( ̄ロ ̄lll) 

 

しょうがないので近くにある「とれとれ市場」で夕飯を食べて白浜を出る。今朝使ったツキの反動かと思いたくなる。

白浜始発の「くろしお30号」で天王寺まで帰ろうとするが、途中の長滝という駅で「神戸線の人身事故により、新大阪のホームがいっぱいであるため運転を見合わせる」というアナウンス。

人身事故から100キロ近く離れているまったく関係がない路線の特急がなぜ停まるのか、皆目意味不明であったが、これも今朝使い果たしたツキの反動なのかと考えてしまった。

 

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(完)

 

※電車・バスなどの時刻は2012年3月のものです。

湯の峰温泉への市道は2012年6月1日に開通予定とのことです。