(2)のつづき
2019年8月3日(土)
乗客1人。
「小坂レールパーク」とは、2009年まで営業していた小坂鉄道の小坂駅をそのまま保存し、トロッコや体験運転を実施している施設。
その中の1つに、「ブルートレインあけぼの」がある。
2014年まで奥羽本線を定期運行していた寝台特急「あけぼの」の車両が置いてあって、その車両に実際に宿泊することができる場所。今回はこのために秋田に来たようなもの。
他のサイトに相当詳しく書かれているので、詳説は下記に譲ることにして私が気付いたことだけ書く。
・遠方から泊まりに来るなら絶対A寝台!
・A寝台はすぐに満室になってしまうので、春シーズンに早めの予約をすること。
・構内入れ替えの体験乗車をするなら16時までには来ること。
・鶏めし弁当を注文する場合は、チェックアウトは自ずと8時以降になること。
・Wi-Fiは飛ぶ部屋と飛ばない部屋があること。
・ブルートレインの部屋に入れるのは構内入れ替えの後なので、(自家用車でない)放浪者の場合はそれまで荷物を自分で持っているしかない。
・A寝台だけ電源がついているが、いかんせん電力は弱い。
到着して少し時間があったので、宿泊者専用の貸し自転車を借りて小坂鉱山事務所を見に行った。
鉱山事務所はホーチミン人民委員会庁舎を思い起こすようなルネッサンス的な建物であり麗しい。
炎天下の中、鉱山事務所のバルコニーでへたれこんだ。東北は全然涼しくない…
夕食は大昌園という店でかつラーメンを食べた。レールパークからは小坂の街中を歩いて15分ほどのところにある。カツはおいしかったが別にラーメンに載せなくてもいいのではと思った。
帰りにコンビニに寄ってブルトレに戻った。
3,4年前のりくべつ鉄道やブルートレインたらぎのようにどハマリしてやっていた事と同じ事をしているはずなのに、あまり楽しいと感じられなかった。これはあけぼの(土地)がどうではなくて、自分の内面の問題なんだよな…
自身の趣味で来ているとはいえ、こんなことやって何のためになるんだろうかと自己嫌悪になりかけて、1時間近く思い悩んでしまう夜だった。ホントに夜行列車に乗ってるかのように、思索に耽ってしまっていた夜。
2019年8月4日(日)
■小坂小学校7:16→8:06大館 秋北バス
秋北バスは乗車4人。途中、右側に小坂鉄道の廃線跡がちらほら見えた。雪沢温泉付近とか、こんな山深いところを走っていたのか。
大館駅のNEWDAYSは花善が開店する前に名物「鶏めし」を調達できて便利。土産も豊富で、持ち帰る分はここで全部買った。
■大館8:40→10:27秋田10:35→12:19鶴岡 奥羽・羽越線
大館から秋田までは、普通列車。
青森から秋田までほぼ長時間停車もなく3時間半近くぶっ通しで走り抜ける普通列車。
乗り込んだら、かなり長距離乗っているような疲れた顔をしている乗客が結構いた。ロングシートが全部埋まるぐらいの乗車率。
701系は首都圏並みのスペックでぶっ飛ばすのはとてもいい点だが、3時間とか4時間乗るのには設備が貧相すぎる。特急つがるを年々減らすのはいいが減らすならロングシートより少し上級の、快適に移動できる代わりの選択肢を用意してほしいなと思う。
鶏めしはいなほ号車内で頂いた。鶏肉甘くておいしい。
■鶴岡13:22→13:48庄内空港14:50→15:55成田空港 庄内交通・GK776便
なぜこんな移動をしているのか?
8月1日に就航したジェットスターが激安で、衝動買いしてしまったために200キロ近く南下することになってしまったからだ。
東北の空港を利用するのは初めてだ。
なんかホントに今まで鉄道ばっか乗っていたのかと気づくと、我ながら恥ずかしい。
マイル修行すれば、死ぬほど来るんだろうけど、まだその財力がない。
あっという間に成田に着いた。
庄内交通の運転手さんが左曲がりますなど運転しながらずっとしゃべっていた。都バスの一部路線と同じだ。丁寧すぎて恐縮する。
同時にこんな丁寧な運転をしないとバスの運転手になれないのがスタンダードになっちゃったら将来誰も職に就かなくなってしまうのではないか…と思う。
かつては丁寧な案内を聞くと単純に素晴らしいと感じていたが、アジア諸国に行くと黙ってたらバスは通り過ぎるし、次がどこかも何もアナウンスしないなんてザラだし…
そういう光景を見てからというもの、日本の路線バス運転手の頑張りは報われているんだろうかという気持ちになってしまう。
これだけサービスしてくれてるのに文句を言っている国内は異常だ。
(終わり)