アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

夕張空知訪問記(1)

親の実家に行くついでに、今年いっぱいで見納めとなる大夕張ダムの三弦橋を訪れることにしました。

現在建設中のシューパロダムが完成し2014年春(予定)に湛水が始まると、森林鉄道の遺構である「三弦橋」が沈むわけです。

つまり今夏が三弦橋を間近に見られる最後の夏なのです。

 

一日目(2013/8/2)

 

夕方の便で新千歳空港に降り立ち、夕張までレンタカー。

途中で夕張鉄道(1975年廃止)の新二岐駅に寄る。

現在残る夕鉄の駅舎としては唯一で、内部はとてもきれいに維持されていた。

施錠されているが、中に入ったらタイムスリップできるような気がした。

 

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このまま夜道を走り、夕張市街地のホテル泊。

 

二日目(8/3)

 

あまり駅めぐりをするつもりはなかったが、鹿ノ谷駅と清水沢駅に寄る。

清水沢では写真展をやっていた。今からは想像もつかないような風景ばかり。

 

いよいよ夕張の深淵に入って行く。気分が高鳴る。

まず、三菱大夕張鉄道(1987年廃止)の南大夕張駅跡。昨年の旅行では旅程に組み込むことができなかったが、前から行きたいと思っていた。

長年荒廃していたようだが、保存会が発足してからは劇的に整備が進み、知名度も上がりつつある。

 

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駅跡の隣には「シューパロダムインフォメーションセンター」がある。

 

この旅行に出る前にダム毎に「ダムカード」が発行されているという情報を知ったので、インフォメーションセンターで聞いてみるとあっさりと2枚渡してくれた。

その2枚とはシューパロダムと、閉鎖される大夕張ダム。

大夕張ダムのカードは8月いっぱいで配布終了となり、もう2度と手に入らない貴重なものである。

これを機にダムマニアを目指そうか…(冗談)

鉄道マニアより響きはいいはず。

 

ここから三弦橋を見るために国道452号線を少し進み、右へ曲がる。砂利道を通って大夕張ダムへ。

途中で鹿島と呼ばれる地域を通過した。ダムに沈む場所だから当たり前なのだけど、あまりにも何もなくて呆然としてしまった。

さっきのインフォメーションセンターで鹿島地区の写真をいくつか見たが、1960年代にはこの写真の道路脇に家が立ち並んでいて、運動会や祭りが行われるほど人がいたなんて到底考えられないな…

 

 

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そうこうしているうちに事務所前に着き、三弦橋が姿を現した。

 

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自分の立っている場所は来年にはもう無いんだ。来れないんだ。

そう思うと不思議な気持ち。

 

三弦橋はダムの水量が減れば、貯水後も姿を見ることができるらしい。

でもこれだけ近くで見られるのは最後だろうな…

 

 

[つづく]