札沼線も、今回がラスト乗車のつもり。4年前、本中小屋~新十津川間を爆睡してしまったので、その悔いは取り返したかった。
昨日の留萌線で混雑に懲りたので、始発の新十津川行きの前を走る浦臼行きに乗ってみた。
20人ぐらい乗っていたが、1つ目の北海道医療大学駅で7割以上降りてしまった。
北医大駅から先に入ると、急に線路がガタガタになる。留萌線より保線してないのではと思える。
電化区間で石狩当別につくときの乗り換え案内でも「石狩当別より先へお越しのお客様は…」としか言わない。もし末端を廃止しても、石狩当別の次は北海道医療大学駅が残るため、間違いにはならない。自動放送をそのまま使えるようになっていた。
この区間、上砂川線や深名線と同時期に廃止になっていてもおかしくなかったはずの場所なんだよなぁ。完全に、廃止時期を逸した感がある。
この浦臼行きは、とても空いていてオススメできる。
一般客は石狩月形で降りてしまい、残りの区間は4人の鉄道ファンだけだった。
秘境駅マニア牛山氏ご推薦の豊ヶ岡で2人、晩生内で1人降り、晩生内~浦臼間は私だけだった。
今回はやる気のない旅行なので、浦臼で降りたあとのことを何も考えていなかった。若干引き返して豊ヶ岡や札的に降りてみるのが車内で考えた候補の筆頭だったが、結局1つ先の鶴沼まで歩いてみることにした。
徒歩50分近くかかったが、国道がべったり並行しているので、まず道に迷う要素はない。あと10分あれば、「道の駅つるぬま」でカントリーサインを買えたな~。
鶴沼駅は汲み取り式トイレ(写真の窓がある箇所)があり優秀な無人駅。駅前には「鶴沼改善センター」が駅を覆い隠すように建っている。私も日頃の生活を改善してもらいたい。
看板も何もないので、「ここに駅があります」と誰かから指摘されないと駅の存在に気付けないと思う。待合室には鉄道ファンが置いて行った駅ノートがあった。
駅前には教職員住宅もいくつか建っていたが、鶴沼小学校が廃校になった今、どのような使われ方をされているのだろうか…
◾︎鶴沼9:11→9:29新十津川9:50→10:04滝川10:15→10:54岩見沢 札沼線・北海道中央バス・函館線
駅から徒歩1分の物件に価値がない区間。
於札内、南下徳富、下徳富での乗降はゼロ。
この日は新十津川行きもボックスに1~2人程度で、まあ割と盛況なほうなのだが、予想したほど混んではいなかった。
なにせ全く注目されていなかった前回(4年前)乗車時は、新十津川行きでさえも片手で数えられるほどしか乗っていなかったのだから、1往復になって俄然注目度は上がったと捉えるべきであろう。
鉄道ファンの属性も変わっていて、決まってガラケーで駅名板を撮るのに必死になるビギナーが、こういう廃線間際になると必ず現れる。コンデジやスマホが廉価で手に入る世の中に、なぜ画質の劣るガラケーで写真を撮ろうとするのか不思議だ。
新十津川駅は、近所の保育園のちびっ子達が毎日見送りをしていて、絵葉書カードをくれる。
前回はそんなサービスはなかった気がするが、3往復あった当時から、朝の1本目に対して行っていたそうだ。
この日は日曜で園児が少なく、カードを保育士さんからもらった。まあそれでも嬉しいのは変わらない。
新十津川町役場の守衛室でもらった到達証明は、駅でもらったのと同じだった。新十津川町役場の受付印が捺してある。
記念にはなるが、デザインは年賀状のようで陳腐な感じがした。
これから廃止が現実味を帯びてくると、留萌線のようになってしまうのかな…。
ただ札沼線の車窓は、豊ヶ岡駅付近の林を除けば全線通してほとんど変わらないし、留萌線の残った区間のほうが景色としては面白いのかな。まあ、人が増えても、園児には優しく接してほしいなと思います(笑)
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残りの行程は特筆することもなく、無事新千歳空港から成田行きに乗り、帰宅しました。
私の北海道乗り鉄物語は、最後にいまだ未乗である釧網線の釧路~茅沼間に乗ることで完結する予定です。
この区間はぜひ「SL冬の湿原号」で踏破したいと考えています。
これだけ道内を回っていながら、釧路湿原を見たことがないという弱点をいい加減返上したい(近くを通ったことは2回ある)。いつになることやら…