アルプススノー社編集部

移動旅行、ときどき海外

2017新春岡山・鳥取(1)

2カ月連続の春秋航空国内便で、今度は広島へ。中国地方へ向かうには、この唯一のLCCを利用するのが一番安上がり。

 

広島空港には約10分ほど遅れて到着した。

最初の目的地は大久野島。この旅は鳥取メインだが、初日は広島県の島を訪れる。

8時55分の三原行き中国バスには乗れず、竹原行きの乗り合いタクシーに乗ることにした。したがって忠海港から乗る船も1時間遅い便になる。

忠海港には金曜日だというのに、40人ぐらいの乗客が乗船券を買い求めていた。

 

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大久野島は毒ガス資料館や太平洋戦争時の発電所・砲台跡が残っていることで有名な島であり、かねてから行きたいと言う思いの強かった島であるが、最近は島民(うさぎ)の方が有名になってきており、同じ船にも海外からの観光客がけっこう乗っていた。合わせれば日本人より多いのでないかと思うほどであった。最近は、日本人よりも海外の人のほうが日本を知っているようにも思える。

 

ウサギが沢山いると言うことなので、忠海駅の隣でにんじん(200円)を購入した。

正直必要なのか?…ぐらいにしか思ってなかったが、餌を買って島に乗りこんだ事は大正解であったと言えよう。

 

12時15分に大久野島第二桟橋に到着。休暇村行きの無料バスに乗ってとりあえず休暇村でレンタサイクルを借りてみる。

早速桟橋でたくさんのウサギが出迎えてくれた。この時はやはり期待通りだなと言う気持ちであった。

レンタサイクルは、2時間800円(電動)。大久野島では自転車は時計回りに進むことが義務付けられているので、とりあえず島の西の方へ進んでみる。

休暇村から少し離れた会議室のような離れにコインロッカーがあり寝具などをつっこんだ。そこに1羽のウサギがやってきたので餌をあげようとしたら、たちまち10数羽のウサギがやってきて動けなくなってしまった。この島のウサギは人慣れしすぎである。

 

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サイクリングといっても道ゆくところにウサギが寝そべっていたりするので、あまりスピードが出せず全くサイクリングにならない。

かといって、歩いて回るとおそらく1周40分以上かかる。微妙な距離。ご自身の体力と相談してみてはいかがだろうか。

北側に行くとウサギの人懐っこさも若干薄れてくるが、それでも餌をやるとものすごい勢いで寄ってくる。ものものしい戦争遺産と中和されているような感じではある。

島の真ん中にある展望台と中部砲台跡に向かうには険しい階段を10分ほど登らなければならない。しかもその階段の途中にもウサギが出てくる。なかなかふてぶてしい。

 

中部砲台跡に着く頃にはかなりくたくたになっていたがやはり山頂でもウサギは出没する。もう本当にどこにでも出てくる。ウサギに会えるか心配なんて思ってるそこのあなた、冬なら200%会えるから大丈夫です。初めは期待通りなどと思ってたのが、だんだんと餌をやる作業に真新しさもなくなっていく。1周してウサギがいなかったのは火薬庫跡手前の誰も歩かないような山道だけだった。それ以外の場所では何度もサイクリングの妨害を受けた。下の写真は中部砲台跡だが、写真の中にもウサギが3~4羽います。

 

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ウサギにすっかり夢中になってしまったがこの島が有名になったのは本当にここ10年のことであり、昔は広島の人でさえ知らないような島であったそうだ。戦争遺跡の中などは所々落書きが見られるが、それらの大半は、この島が世間に知られる以前の昭和40年から50年の日付が入っていた。

やはり日本人が若干生活が豊かになって、旅行に行けるようになったのは1970年頃からなのだろうと思った。

 

戦争遺産として特に見ごたえがあるのは火薬庫跡と発電所跡であると思う。特に発電所跡は本当に手付かずのまま割れたガラスやドアが傾いた入り口などが見れるので、あの時代と今は生々しくつながっているのだなぁと言う気持ちが胸に突き刺さる。どちらも朝鮮戦争の時にアメリカ軍が書いた「MAG1」「MAG2」という識別番号の跡が見える。

 

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結局最後に毒ガス資料館を観光し、あっという間に3時間近くがたち、15時35分の船で忠海へ戻った。

私の中では、戦争遺産の見応えとしては「友ヶ島>大久野島>猿島」。

ただ大久野島には他の2島にないウサギ島という魅力があるので、それを加味すると観光地としては友ヶ島と同じぐらいかもしれない。

 

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今日は倉敷美観地区の宿に泊まる。

升やというラーメン屋で夕飯としたあと、一緒に相部屋になった人とスーパー銭湯に行った。

近くの銭湯はしばらく休業しているそうで、それが再開したら来る価値はあるそうだ。

同じ宿の人に音声入力のやり方を教わる。これはかなり使えそうだ。 自分もすっかりゲストハウスにハマっている。ゲストハウスに泊まって交遊を楽しむのは昨年9月以来なので、やっぱりこういう事は20代のうちにどんどんやっておかないといけないなぁと思った。

全く出自の違う人たちと話をすると、自分の生き方が知らず知らずのうちにものすごく内向きになっていることに気づく。