- 問寒別6:40→6:45糠南7:00→7:12雄信内7:22→7:30旧安牛7:38→南幌延→7:47旧上幌延7:55→8:00幌延
- 幌延8:30→9:30北海道命名の地9:40→9:48筬島10:00→10:10音威子府
- 音威子府10:15→10:25旧上音威子府10:35→10:45咲来
- 咲来10:55→11:07恩根内11:20→11:31初野11:40→11:50美深11:55→12:15智恵文12:25→13:00名寄
問寒別6:40→6:45糠南7:00→7:12雄信内7:22→7:30旧安牛7:38→南幌延→7:47旧上幌延7:55→8:00幌延
単に入場券だけ集めて帰っても面白くないため、駅巡りを開始。「北の大地の入場券」のためにここまで車で来るようなバカはいないのではないだろうか。
朝の6時半から問寒別駅と糠南駅を巡る。
糠南は車で行っても問寒別地区のどん詰まりの所にある。間違いなく日常客はいないと断言できるほどの周辺環境。
このホームで数年前からクリスマス前の特定日に「クリスマスパーティー」なるイベントが開かれているらしいが、昨日の宿オーナーの話では昨年は80人ぐらい来たという。ぶっ飛んだ人たちの集まりらしい。まあ私も人の事言えたものではないけど。
雄信内駅は駅名は「おのっぷない」だが地名は「おのぶない」というらしい。
ここも、駅前にあるのは雪でつぶれた家の残骸や謎の草むらばかりで、現存する家は一つもなく、とても日常利用客がいるとは思えない。
宗谷北線の主要駅でもない駅としては、唯一木造駅舎が残っており、その威容にうっとりする。
幌延町の財政力がなければここまで生き延びられなかったと思われるとは、昨晩のゲストハウスオーナーとの話。なるほど。
幌延町は深地層研究センターや風力発電施設があるので、周辺自治体に比べると多少潤っているらしい。
台風14号もすっかり過ぎて、道北エリアではこの日は晴れ間ものぞくほどだった。
旧安牛駅。土木関係者の方が着替えをされていて気まずかった。
ボロボロの貨車駅舎が少し場所がズレているものの現存。同じような貨車駅舎があった旧歌内駅は数日前に解体されたらしく残念である。
安牛もそうだが集落が消失しているのに昨年春まで営業駅として残っていたというのは、現場に来るととても信じ難いものだ。
私は糠南駅がこの辺りの秘境度ナンバーワンだと思っていたが、幌延町内の駅はどれも引けを取らないと思う。
南幌延駅。クルマを駐める場所がない。一応残った駅だが利用客がいるのかは不明。
旧上幌延駅。安牛同様、貨車駅舎が保存されている。用途あるのか…
幌延駅で入場券を買って軽くコンビニで朝食休憩を取り、折り返す。
幌延8:30→9:30北海道命名の地9:40→9:48筬島10:00→10:10音威子府
佐久駅は下水道工事で本屋の前に入れず、北海道命名の地と筬島駅を巡った。
この日、前日の大雨の影響で宗谷線が正午過ぎまで運休していたため、どの駅をめぐっても全く列車は来ない。レンタカーを使ったことがまさに命綱の選択だった。
北海道命名の地に寄ってみる。国道から砂利道を少し下った天塩川のほとりに位置している。松浦武四郎という方がこの周辺でアイヌ人に聞き取り調査をして「北海道」命名の端緒になったとのことだった。
前知事書の碑はたいへん立派で、少し歩けば天塩川の雄大な流れを間近で観ることができるが、このようなロケーションはクマさんがいつでてきてもおかしくない。
自然の力には無力というのを感じてさっさと退散。
音威子府駅で念願の北の大地の入場券を購入して、やっと宗谷線は残り剣淵のみとなった。
入場券対象駅の音威子府駅と幌延駅が今年の3月のダイヤ改正日から「日曜祝日の窓口が休止」になっていたことに、航空券を買ってから気づいた。この旅行をする上で最大の誤算だった。
私の渡道は当初「土日祝」の3日間だった。これでは道北に行っても何も収穫が得られない。
勢いでLCCを取ってからこの事実に気づき愕然としたが、宗谷本線の北部を回っている時間も改めて取れないため、慌てて有給を一日つけて何とか体面を保った。
特に音威子府駅は停車時間のある列車がとても少ないため、列車のみで確実に収集することが難しく、私は難儀の末に諦めてしまった。
それだけの前置きがあるだけに来られて感慨深い。
天北線資料室は半分ぐらい昨年運転された「風っこそうや」の展示に変わっていた。天北線も廃止から30余年が経ち歴史の徒花として消えようとしているのか。
2023年秋で廃線になると言われている宗谷バス天北宗谷岬線(音威子府~浜頓別~鬼志別~稚内)の車が、駅前に停まっていた。
音威子府10:15→10:25旧上音威子府10:35→10:45咲来
旧上音威子府駅。
なんの案内もないが、国道275号線を横に入った旧駅敷地に廃ホームと有志の方々により復元された駅名標がある。
上音威子府駅は旧天北線内でも屈指の秘境レベルを誇る駅だったらしい。天北線資料室にも駅名標の展示がある。
人家すら感じられないが、この駅もかつては行き違い可能だったことが想像できない。私は天北線が存在していたときは生まれてもいないが、当時の時刻表を見ると、夜行と接続する関係で、音威子府を4時台に出ていた始発列車がとても印象深い。
咲来駅。国道からかなり逸れた集落の中にあるが、人の息づかいがどの家からもあまり感じられず。
駅前には工事車両が軒並み駐車されていて、最初どこに駅があるのかわからなかった。
ここに限らず筬島・佐久でも駅前に土木関係車両が止まっていて、ますます私のやっていることは浮いている。
宗谷北線の駅は稚内・南稚内以外は特急停車駅でさえ乗降客100人に満たず、十年後二十年後果たしてどうなっているのか想像もつかない。
咲来10:55→11:07恩根内11:20→11:31初野11:40→11:50美深11:55→12:15智恵文12:25→13:00名寄
恩根内駅。一度廃止勧告されたが、辛うじて残った駅。駅舎の「恩」の字が印象に残る。
集落の体はまだ成しているが、利用客いるのかなあ…
恩根内郵便局に「北の駅訪問証」の据付器がある。「訪問証」も可能な限り集めてきたが、こんなところにも郵便局があるという郵政ネットワークが恐ろしい。
初野駅。利用客がいるとして残されたが周囲に人家は見当たらない。
駅が農道の途中にあるためトラックが割と往来しており、車を駐めづらかった。駅ノートはなかった。
智恵文駅。自転車が2台ほど置いてあり定期利用客か。駅前の智恵文郵便局に「北の駅訪問証」の据付器がある。
智恵文のスタンドで給油したら、さすが200キロ走っただけのことはある金額になった。
道北の運転は予想以上に疲れた。本州と尺度が違いすぎた。
今回はこれで終わり。やっと入場券集めのゴールが見えてきた。また旭川近辺に来ることになるのだろうが、できれば旭川空港を使いたいと強く思った。
残りの12駅は熱郛・芦別・上富良野といったキワモノ揃いの超絶難易度の駅ばかりだが、なんとか次で終わらせたい。
こんな不毛な旅、絶対に終わらせる。
◆北の大地の入場券
68→70 / 82種類(渡道7回)